きょうのことばセレクション

生産年齢人口

2017.5.1(月) 掲載
 国内の生産活動を中心になって支える15~64歳の人口のこと。戦後2つのベビーブームを経て増え続け、1982年に8000万人を突破。総人口に占める割合は92年の69.8%でピークを迎えた。だが、その後は少子高齢化の進展に伴い減少に転じている。今回の将来推計人口では、2015年に7700万人ほどいる生産年齢人口は65年に約3000万人減ると試算する。
 生産年齢人口に対し、14歳以下を年少人口、65歳以上を老年人口と呼ぶ。かつては老年人口が少なく、年少人口が多かった。増える生産年齢人口が主要な労働力となって高度成長を支えたが、少子高齢化で構造が変化。老年人口が膨らむ一方で年少人口が先細りとなっている。
 生産年齢人口の減少は経済活動の担い手が減り、経済の活力が失われる一方、社会保障の支え手の先細りも意味する。生産活動を持続し、現在の社会保障制度を今後も維持するには、女性や高齢者の社会進出を促す必要がある。女性や高齢者以外では、外国人の受け入れ増も課題。政府は高度外国人材の受け入れには積極的だが、それ以外の外国人労働者には慎重だ。
生産年齢人口