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一体成型

2024.4.19(金) 掲載
巨大部品で点数少なく
 複数の車体部品をひとまとめにして成型し、巨大な部品を造る。部品点数が少なくなるため、組み立て工程を簡素化でき、コスト削減につながる。代表的な一体成型の技術が「ギガキャスト」だ。溶かしたアルミニウムを流し込み、一気に冷やして固めて取り出す。鉄を使った部品より軽量化できる。
 米テスラが2020年に他社に先駆けてギガキャストを導入した。多目的スポーツ車(SUV)の部品171点を2点に抑えた。コスト削減の軸となる技術になっている。スマートフォン世界大手の中国・小米(シャオミ)は3月に発売した電気自動車(EV)で採用し、上級モデルの価格をテスラの半値以下にした。
 ギガキャストは完成車メーカーが自社工場で成型することが多い。部品を調達する必要がなくなるため受注がなくなる部品メーカーも出てくる可能性がある。アルミは強度などが鉄より劣る弱点があり全ての量産車には導入できないとみられている。鉄の一体成型はガソリン車からEVまで全車種に導入できる。