むずかしいニュースこそ、「見て」学ぼう 全図解ニュース解説

その時気になる経済ニュースを、写真や図解を使いながらわかりやすく解説するコーナーです。

ニュースとニュースのつながりや、過去から現在への流れ、
そして今後への影響などを「立体的」に理解することができます。

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テーマ「LTE(ロング・ターム・エボリューション)」ってどんなもの?

光通信並みの通信速度を実現する、新しい携帯電話向けの通信方式「LTE」に注目が集まっています。国内ではNTTドコモを皮切りに通信各社の参入が相次いでおり、通信サービスのさらなる利便性向上につながると期待されています。今回はLTEが誕生した背景、機能面での特長、通信各社の参入動向、携帯電話ビジネスへの影響などを解説します。

3Gと4Gの橋渡し役を担う通信方式

3Gと4Gの橋渡し役を担う通信方式

 携帯電話サービスは段階的に進化しており、スタートした当初のアナログ方式のサービスは「第1世代携帯電話(1G)」、アナログからデジタル方式に変わったサービスは「第2世代携帯電話(2G)」と呼ばれます(GはGeneration=世代の意)。現在主流となっているのは、国際電気通信連合(ITU)の定めた規格に準拠した「W-CDMA」「CDMA2000」などの通信方式による「第3世代携帯電話(3G)」です。さらに2015年以降には、家庭用の光回線と同程度の毎秒1ギガビットの通信速度でデータ通信が可能となる次世代サービス「第4世代携帯電話(4G)」が実用化する見込みです。これまで携帯電話会社によって複数あった規格も世界的に統一される見通しです。
 ただ、4Gで使用する周波数帯や規格の詳細が決まるのはこれからで、実現までには技術的なハードルもあります。そこで、まず3Gを長期にわたって発展させることで将来の4Gへの円滑な移行を図るというコンセプトの新しい通信方式が考案されました。これが「LTE(Long Term Evolution)」で、現在の3Gの延長線上に4Gにも採用される予定の新技術を導入することで、高速・大容量通信を目指すものです。もともとはNTTドコモが「Super 3G」の名称で提唱し、やがてLong Term Evolution(長期的な進化・発展)という名称で仕様が標準化されました。現在、そのコンセプトに賛同した世界各国の通信会社が導入を進めています。
 近年では、スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)の普及によりデータ通信量が急増しています。通信速度が遅くなるなどのトラブルが相次ぎ、通信会社にとって回線容量の拡大が喫緊の課題となっています。電波利用効率に優れたLTEは、その有効な対策の一つとしても注目を集めています。

2012年3月19日掲載