独特の苦みと炭酸ガスによる泡立ちを特徴とするビールは、大麦とハーブの一種であるホップを主原料とする醸造酒です。大麦の麦芽(麦の種子を発芽させたもの)を粉末にして水と合わせて適温でしばらく置くと、麦芽に含まれる酵素の働きによりでんぷん質が糖分に変わり、糖化液の状態になります。この液にホップを加えて煮沸し、冷やした後に酵母菌を加えてアルコール発酵(酵母菌などの働きで糖類がアルコールと炭酸ガスに分解される反応)させて作られます。
一口に「ビール」といっても、世界中には実にさまざまな特徴を持つビールがあります。タイプとしては、発酵タンクの上部で発酵する「エール」、発酵タンクの下部で発酵する「ラガー」「ピルスナー」に大きく分けられます。世界で最も普及しているのは、ホップの苦みが特徴のピルスナーで、日本でもこのタイプが主流となっています。