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新型コロナ、5月から医療など平常対応に移行

2023.4.17 掲載
新型コロナウイルス感染者が国内で初めて確認されてから3年が過ぎて新規感染者数が減少傾向にあることを踏まえ、新型コロナへの対応は新たな局面を迎えています。2023年3月からマスクの着脱は基本的に個人の判断に委ねられ、同年5月から新型コロナウイルスを感染症法上で季節性インフルエンザと同じ分類に移すことが決まりました。今回は今後の新型コロナ対応がどう変わるのかをまとめました。

2.マスク着用は個人の判断に、水際対策は終了

2.マスク着用は個人の判断に、水際対策は終了
 これに先立ち、新型コロナ感染対策のあり方も変わりました。23年3月13日からマスク着用が屋内外を問わず個人の判断に委ねられました。感染状況やその場のリスクに応じて、着用したり外したりを自分で判断することが基本になりました。厚労省は判断の参考として、医療機関の受診、高齢者施設の訪問の際や、通勤ラッシュ時など混雑した電車やバス内では着用を推奨しています。また、基礎疾患(持病)のある人や高齢者のような重症化リスクの高い人が流行期に混雑した場所に行くときは着けることが効果的だとしています。
 23年1月にはイベントの収容人数規制も見直されました。それまでは大声での応援や声援がある場合は収容定員の50%を上限としていましたが、収容定員の100%を入れた場合でもマスクをすれば大声での応援や声援ができるようになりました。
 海外からの渡航者に対する新型コロナの水際対策も緩和します。中国本土から直行便で来日する全員に義務づけていた出国前72時間以内の陰性証明を23年4月5日から不要にし、新型コロナのワクチンを3回以上接種していれば入国を認めます。現在は全世界からの入国者が少なくとも陰性かワクチン3回目の接種のどちらかの証明書の提示が必要ですが、新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行する5月8日にはこの水際対策を終了します。同時に新たな感染症の流入や新型コロナの変異株などを把握するため、発熱などがある入国者から検体を採取してゲノム解析にかける措置を新設。成田、羽田、中部、関西、福岡の5空港で実施します。
 新型コロナのワクチン接種は23年5月8日に高齢者や基礎疾患のある人などを対象にオミクロン型対応ワクチンの2回目接種を開始。22年9月から実施しているオミクロン型対応の1回目接種は23年5月7日に終了します。同年9月には5歳以上を対象としたワクチン接種を改めて始めます。これまでと同様に全額公費で負担します。
2023年4月17日掲載