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22年夏に参院選、衆院とどこが違う?

2022.3.7 掲載
2022年夏に3年に1度の参議院選挙があります。岸田政権の政策に対して事実上、初めて国民の審判が下される国政選挙になります。国会は衆議院と参議院の二院制ですが、「衆院のカーボンコピー」とする参院不要論もあります。今回は参院と衆院の違いや参院が担う役割などについて解説します。

1.参院の審議・チェックで衆院の行き過ぎ抑制

1.参院の審議・チェックで衆院の行き過ぎ抑制
 国会は法律の作成や変更、廃止を担う国の唯一の立法機関で、国の予算議決や条約の承認、首相の指名などをします。国会で国政について審議するのが、主権者である国民に選挙によって信任された国会議員です。日本の国会は衆議院と参議院からなる二院制です。参院は第2次世界大戦後、貴族院に代わって設置されました。二院制の利点は一方の議院が決めたことをもう一方がさらに審議、チェックすることで行き過ぎを抑え、慎重な決定ができるほか、国民の様々な意見を広く国政に反映できることなどが挙げられます。
 各国議会で構成する列国議会同盟(IPU)によると、民主主義国家を中心に81カ国が二院制です。主要7カ国国首脳会議(G7サミット)の参加国(日本、米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ)はすべて二院制を採用しています。
2022年3月7日掲載