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22年夏に参院選、衆院とどこが違う?

2022.3.7 掲載
2022年夏に3年に1度の参議院選挙があります。岸田政権の政策に対して事実上、初めて国民の審判が下される国政選挙になります。国会は衆議院と参議院の二院制ですが、「衆院のカーボンコピー」とする参院不要論もあります。今回は参院と衆院の違いや参院が担う役割などについて解説します。

3.参院選で岸田政権の評価が問われる

3.参院選で岸田政権の評価が問われる
 2022年夏に参院選があります。改選議員は7月25日に任期満了となります。同年1月に召集された通常国会は6月15日に閉会することから、国会の会期延長がなければ参院選の投票日は公職選挙法の規定などに基づき7月10日になる見通しです。改選定数は16年の参院選の121から124に増えます。神奈川選挙区の非改選の欠員1人の補充を含めて125議席(選挙区75、比例代表50)を各候補が争います。非改選も含めた参院の定数は248になります。
 次の参院選は岸田文雄首相にとって事実上、初めて政権運営が評価される場となります。与党の自民、公明両党は過半数維持を最低目標としています。参院選後は衆院を解散しない限り25年まで国政選がない「黄金の3年間」になるため、与党が勝利すれば岸田首相の長期政権が視野に入ります。野党が参院で多数を握ってねじれ国会になれば、法案審議を与党ペースで進められなくなって政権が不安定な状況に陥ります。
 立憲民主党の泉健太代表にとっては代表として初めての国政選で、21年の衆院選の敗北から党勢回復を目指す戦いとなります。先の衆院選では立民を中心とする野党5党が多くの選挙区で候補者を一本化しましたが、参院選でも野党共闘が実現するかが注目されます。立民の支持団体である連合は共産党との共闘見直しを求めています。
2022年3月7日掲載