ビジュアル・ニュース解説

減少続くウインタースポーツ人口、コロナ禍が追い打ち

2022.2.7 掲載
北京冬季五輪が2022年2月に開幕し、スキーやスノーボード、スケートなどウインタースポーツへの関心が高まっています。その一方でウインタースポーツを楽しむ人は減少が続いています。とりわけスキーやスノーボード人口は21年以降、新型コロナウイルス感染拡大で減少に拍車がかかっています。今回はスキーを中心とするウインタースポーツ市場の現状について解説します。

4.通年の集客へ自然の魅力を生かして新たな収益源を探る

4.通年の集客へ自然の魅力を生かして新たな収益源を探る
 設備更新などへの投資がスキー場の集客力を左右する状況下で新たな収益源を確保するため、大自然の魅力を生かして年間を通じて集客に力を入れる動きが広がっています。白馬岩岳スノーフィールドを運営する日本スキー場開発グループは18年、白馬岩岳山頂に白馬三山を望む展望テラスを設置。19年以降、春、夏、秋に冬を超える観光客を集めています。ニセコでは20年から、地元の観光協会が夏場は休業していたスキー場のレストランを活用し、仕事と休暇を組み合わせた「ワ―ケーション」のためのコワーキングスペースを開設。北海道名寄市の名寄ピヤシリスキー場は20年からサバイバルゲームの会場を開いています。夏でもスキーを楽しみたいスキーヤーのため、北海道のえんがるロックバレースキー場(遠軽町)は斜面を白い樹脂で覆ったサマーゲレンデを開設しています。
 新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」感染の急拡大で22年1月、34都道府県に「まん延防止等重点措置」が適用されました。各スキー場は感染対策を徹底していますが、都道府県をまたぐ移動の自粛要請で集客はなお厳しい状況が続きそうです。
2022年2月7日掲載