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減少続くウインタースポーツ人口、コロナ禍が追い打ち

2022.2.7 掲載
北京冬季五輪が2022年2月に開幕し、スキーやスノーボード、スケートなどウインタースポーツへの関心が高まっています。その一方でウインタースポーツを楽しむ人は減少が続いています。とりわけスキーやスノーボード人口は21年以降、新型コロナウイルス感染拡大で減少に拍車がかかっています。今回はスキーを中心とするウインタースポーツ市場の現状について解説します。

2.スキー・スノーボード場は400程度まで減少(1)

2.スキー・スノーボード場は400程度まで減少(1)
 スキー・スノーボード人口の減少傾向が続き、スキー場の淘汰も進んでいます。文部科学省・スポーツ庁の「体育・スポーツ施設現況調査」によると、1996年に885あったスキー・スノーボード場は2018年には680まで減少。足元の施設数は400程度とされます。1998年の長野冬季五輪でフリースタイル・スキーモーグルの里谷多英選手が金メダルを獲得した舞台となった飯綱高原スキー場(長野市)も2020年に閉鎖しました。スキー・スノーボード人口の減少に加え、近年は雪不足にも直面しています。20年は暖冬で全国のスキー場が雪不足に悩まされ、閉鎖や営業期間の短縮を余儀なくされたところが相次ぎました。21年は日本海側を中心に降雪は十分だったものの、地球温暖化で少雪の傾向は今後も続くとみられます。21年には新型コロナ禍がスキー場の来場者減少に追い打ちをかけました。
2022年2月7日掲載