コストを抑えて比較的短期間の取引で高い運用益を目指すなら、外国為替証拠金(FX)取引が選択肢に入ります。FXは一定額の担保を証拠金として取引業者に預け、外貨を買ったり売ったりして差益を狙うもので、証拠金の25倍までの金額を取引できる「レバレッジ」が特徴です。元手が少額でもレバレッジで取引額が大きくなる分、為替が見立て通りに動けば大きな利益を上げられますが、逆なら損失が証拠金以上に膨らみます。FXはまず外貨を売ってから後で買うことができるため、この場合は対象の通貨に対して円高でも為替差益が得られます。つまり、円高、円安どちらの局面でも差益を狙うことができます。FXは為替差益だけでなく、円と対象通貨の金利差から生じる「スワップポイント」と呼ばれる金利収入も期待できます。スワップポイントは低金利の通貨を売って高金利の通貨を買い、そのまま持ち続けると毎日発生します。しかし、買った通貨の金利が売った通貨より低くなると、スワップポイントを支払わなければなりません。
手数料に相当するのは通貨の売値と買値の差額である「スプレッド」で、1ドル当たり0.2銭前後と外貨建てММFの手数料を大きく下回ります。通貨を取引する市場は日本だけでなく、英国や米国など世界中にあるため、平日なら24時間いつでも取引ができます。このため新型コロナウイルス禍で在宅勤務が増えたことでFX取引が活発になりました。