ビジュアル・ニュース解説

コロナ下でも気軽に楽しめるキャンプ人気

2021.8.2 掲載
新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、密閉、密集、密接の「3密」を避けながら非日常を楽しめるキャンプの人気が高まっています。1人でも、キャンプ場だけでなく自宅のベランダでもできる手軽さが魅力です。今回はコロナ下のレジャーとして注目されるキャンプについて解説します。

3.20年のアウトドア用品出荷額はゴルフ用品を逆転

3.20年のアウトドア用品出荷額はゴルフ用品を逆転
 スポーツ用品の中でもアウトドア用品市場の成長が目立ちます。矢野経済研究所の21年の国内スポーツ用品調査によると、19年のアウトドア用品の出荷額は18年比8.8%増の2560億9000万円で、コロナ下で20年は2.4%減の2499億7000万円となるものの、ゴルフ用品を初めて逆転する見込みです。21年は前年比2.6%増の2563億8000万円と再び拡大が予測されています。
 成長市場を狙ってアウトドア用品市場への参入も相次いでいます。ゴールドウインは20年3月に初のキャンプ用品ブランド「フィルデンスシリーズ」を投入し、クーラーボックスやテントなどをそろえました。作業服大手のワークマンも21年2月、プライベートブランド(PB)の折り畳み式の椅子やアルミのテーブルなどを発売しました。
 キャンプ人気が高まる一方で、キャンプ用のガス機器の事故が多発しています。20年のガス機器による事故はカセットコンロなどが12件、着火に用いる「ガストーチ」が27件の計39件で、19年より約7割増えました。締め切ったテント内でガスコンロを使って一酸化炭素中毒になったり、ガス缶とコンロを正しく接続せずガス漏れを起こしたりするなど、取り扱いに慣れないことで引き起こされる事故が少なくありません。ベランダでバーベキューをした際、コンロの下に敷いた木に燃え移る事故も起きています。キャンプの初心者はガス機器の取扱説明書を読むなど、事故防止にも注意が必要です。
2021年8月2日掲載