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上昇基調続く米国株、動きを示す指標は?

2021.7.5 掲載
米国株の上昇基調が続いており、日本でも米国株への投資が増えています。コロナ禍で日本株は膠着感が強いのに対し、いち早く経済が回復して好調な米国株が注目されています。米国株の動向を示す株価指標にはどのようなものがあるのでしょうか。今回は米国株の代表的な指標について解説します。

2.ナスダック総合指数はハイテク企業の株価動向を反映

2.ナスダック総合指数はハイテク企業の株価動向を反映
 ナスダック総合株価指数は全米証券業協会(NASD)が1971年に開設した、電子取引システムを活用した株式市場のナスダックに上場する3000を超える銘柄すべてを対象に時価総額加重平均で算出した指数です。時価総額加重平均は構成銘柄の時価総額の合計を、基準となる時点の時価総額の合計額で割って時価総額の増減を表します。算出が始まった71年2月5日の終値を基準値としています。
 ナスダックは新興企業向けの市場で株式の公開基準が緩く、日本のジャスダックや東証マザーズのような位置づけです。グーグルの親会社アルファベットやアマゾン・ドット・コム、フェイスブックなどのハイテクやインターネット関連の企業が数多く上場しています。ナスダック総合指数は加重平均方式のため、時価総額の大きいハイテク企業などの株価動向を強く反映します。世界でIT(情報技術)化が進むなか、日本でもハイテク企業の株価への投資家の関心は高く、ナスダックの株価動向は日本の株式市場に大きな影響を与えています。
2021年7月5日掲載