このほか、結核を予防するBCGワクチンの接種の有無を要因とする説もあります。京都大学などの研究グループがBCGワクチンの接種を2000年まで義務付けていた国とそれ以外の国のウイルス流行初期の30日間の状況を比べたところ、義務付けていた国の方が感染者数、死者数とも増加率が低いという結果が出ました。BCGワクチンが本来の結核菌に対してだけでなく、免疫力全体を強化した可能性があります。
日本人の重症化や死亡率の低さの要因がわかれば、海外での感染拡大の予防や治療薬・ワクチン開発にヒントになる可能性があり、今後さらに研究が進むことが期待されます。