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米大統領選、新型コロナや人種差別への対応など争点に

2020.9.21 掲載
2020年には4年に1度の米大統領選があります。既に共和、民主両党とも候補指名を争う予備選が終わり、共和党は現職のドナルド・トランプ氏、民主党は前副大統領のジョー・バイデン氏をそれぞれ候補に指名。11⽉3⽇の投開票に向けて選挙戦が続いています。米国の指導者選びは日本を含む世界の政治や経済に大きな影響を与えます。今回は米大統領選の仕組みや現在の情勢などについて解説します。

1.共和党、民主党がそれぞれ予備選で党の候補を決定

1.共和党、民主党がそれぞれ予備選で党の候補を決定
 米大統領選は4年の大統領任期が切れる年の前年に行われます。米国は共和、民主両党の2大政党制が確⽴しており、選挙戦は最終的に両党の候補の⼀騎打ちになります。
 大統領選は2段階に分かれます。共和、民主両党がそれぞれ統⼀候補を指名するための予備選を行った後、両党の統⼀候補が戦う本選挙を実施します。全米の50州と首都ワシントンで行われる予備選には「予備選挙」と「党員集会」があります。予備選挙は普通の選挙と同様に投票所で秘密投票し、党員集会は有権者が集会所などに集まって投票や話し合いで各候補者の得票数を集計します。
 予備選は毎回2月のアイオワ州党員集会からスタート。党員の州代表となる「代議員」を順次選びます。代議員はそれぞれ支持する大統領候補を明らかにしているため、予備選を通じて間接的に各州の支持候補の順位が決まり、最終的にトップとなった候補が夏の全国党大会で正式にその党の大統領候補になります。大統領候補が選んだ副大統領候補も併せて指名されます。
2020年9月21日掲載