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代替食品、健康・環境志向の高まりで人気

2019.11.4 掲載
欧米の先進国を中心に、肉や乳製品など動物由来の食品を植物由来に置き換えた代替食品の人気が高まっています。日本でも同様の動きが広がりつつあり、代替食品の種類も増えてきました。今回は代替食品の市場が拡大している背景について解説するほか、主な食品を交えて国内の現状を紹介します。

3.植物由来たんぱく質を使った代替食材、肉以外も

3.植物由来たんぱく質を使った代替食材、肉以外も
 「動物由来のたんぱく質から植物由来のたんぱく質へ」という流れは、ほかの動物性食品にも広がっています。大塚ホールディングスは米国で、植物由来のチーズやアイスクリームの販売を高級スーパーだけでなく一般スーパーにまで広げます。これらの食品は原料に乳製品の代わりにエンドウ豆などを使っており、同社は販路の拡大で同食品を含む機能性食品事業の23年度の売上高を18年度比5割増の1300億円にする計画です。米国のジャストは緑豆、植物油、ターメリックなどが原料の代替卵を開発し、同国内の高級スーパーとサンフランシスコやワシントンのレストランで販売しています。製品は溶き卵状でボトルに入っており、スクランブルエッグやオムレツなどの料理に使えます。
 洋菓子メーカーのモチクリームジャパン(神戸市)は同社が開発した「冷めても固まらない餅」に油や塩、酵母など様々な素材を混ぜ、仕上げに酒かすや甘酒のパウダーを加えることで、チーズの代替食品を作り上げることに成功しました。この食品は植物由来のたんぱく質ではなく、炭水化物が原料の中心なのがユニークな点です。
2019年11月4日掲載