ビジュアル・ニュース解説

高齢ドライバーの事故多発、官民挙げて対策急ぐ

2019.9.16 掲載
高齢化が進むなか、お年寄りのドライバーの交通事故の多発が社会問題になっています。ブレーキとアクセルの踏み間違いによる暴走事故が増えているほか、道路の逆走や鉄道線路への侵入も目立ちます。問題の深刻化で、国や地方自治体は対策に乗り出し、民間企業も高齢ドライバーの支援に積極的に取り組んでいます。今回は高齢ドライバー問題の背景や官民の取り組みなどについて解説します。

2.75歳以上のドライバーによる死亡事故原因の34%は操作ミス(2)

2.75歳以上のドライバーによる死亡事故原因の34%は操作ミス(2)
 高齢ドライバーの事故増加は認知機能の低下も一因とみられます。警察庁の集計によると、18年に交通死亡事故を起こした75歳以上の運転者で直近に認知機能検査を受けた人を調べたところ、49.2 %に当たる204人が「認知症の恐れ」か「認知機能低下の恐れ」と判定されていました。同年の受検者全体では認知症の恐れが2.5%(約5 万4000人)、認知機能低下の恐れは24.5%(約53万1000人)の計27.0%で、高齢者グループの割合が著しく高いことがわかります。
2019年9月16日掲載