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渋野選手がメジャー制覇、女子プロゴルフの人気に拍車

2019.9.2 掲載
2019年8月に開かれた女子ゴルフのメジャー選手権、全英女子オープンで、20歳の渋野日向子選手が優勝。日本勢では42年ぶりにメジャーを制覇しました。この快挙に日本中が沸き、女子プロゴルフへの関心が一気に高まりました。今回は女子プロゴルフ界の現状や人気の背景などについて解説します。

3.国内女子プロゴルフ界、「黄金世代」がけん引へ

3.国内女子プロゴルフ界、「黄金世代」がけん引へ
 国内の女子プロゴルフ界ではここ数年、渋野選手をはじめとする1998年度生まれの選手が多くの大会で優勝するなど好成績を上げています。彼女たちは「黄金世代」と呼ばれて評価が定着し、今後の日本の女子プロゴルフ界の中心になると目されています。渋野選手のメジャー制覇は黄金世代の日米両ツアー通算18勝目の大金星となりました。
 この世代に逸材が集中したのは日米通算24勝を挙げた宮里藍選手の影響が大きいといわれます。宮里選手は2003年、アマチュアだった18歳の時に国内プロツアーを制してプロに転向。当時巻き起こった「藍ちゃんブーム」に触発され、小学生になったばかりの子どもたちが大勢、ジュニアゴルファーの道へと足を踏み入れました。黄金世代はまさに藍ちゃんブームの申し子といえます。
 その上の世代には鈴木愛、成田美寿々両選手ら、ベテランでは上田桃子、有村智恵両選手らの実力者がそろい、実力と話題性を兼ね備えた韓国人選手もツアーに数多く参加するなど、国内の女子プロゴルフ界は活況を呈しています。近年、人気の低下でスポンサー離れが進み、大会数が減少している国内男子プロゴルフ界とは対照的です。
 ゴルフは20年の東京五輪の正式競技で、渋野選手は出場が有望視されています。 “シブコ・フィーバー” は国内女子プロゴルフの人気をさらに高めるのは間違いないでしょう。
2019年9月2日掲載