ブラックホールは過去の研究で間接的な証拠から存在が確実視されていましたが、今回の画像によって実在が完全に証明されました。これはノーベル賞級の成果だといわれます。
ただ、まだ謎も多く残っています。撮影されたブラックホールは星1つが寿命を終えてできたにしては大きすぎ、巨大なブラックホールがどのように生まれたかはわかりません。ブラックホールは銀河の形成や進化にかかわっていると考えられており、観測技術の改良が進んで地球からさらに離れたブラックホールを撮影できるようになれば、銀河の成り立ち解明につながる可能性もあります。
今回データ解析などに使われた最先端の技術は天文分野にとどまらず、人工知能(AI)や通信などのほか、新素材の開発や医療などに応用できると考えられており、広く産業への貢献が期待されます。