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スリムな体づくり、効果的なのはジョギング? 筋トレ?

2019.7.1 掲載
衣替えが終わり薄着をする機会が多くなりました。「もう少し体を絞って夏本番を迎えたい」と思う人も多いのではないでしょうか? 痩せるための王道はやはり食事の管理と運動です。今回はスリムな体づくりをめざす運動の代表であるジョギングと筋肉トレーニング(筋トレ)について解説します。

4.痩せやすく太りにくい体をつくる筋トレ(2)

 筋トレは主に筋肉中のグリコーゲンと呼ばれる糖質をエネルギーとして使う、酸素を必要としない無酸素運動です。消費するカロリーは有酸素運動が無酸素運動を上回るとされます。これは負荷がかかる状態を長く継続でき運動量を大きくしやすいためです。筋トレは比較的短い運動と休みを繰り返しながら続けることが多いですが、ジョギングなら1時間以上続けることもできます。
 痩せるための運動には筋トレよりジョギングの方がいいように思えますが、多くの専門家は「筋トレの方が向いている」と指摘しています。なぜでしょうか?
 筋トレの効果は運動中より運動後に大きくなります。筋トレによる筋肉の増量で、体重が増えることもありますが、本来の目的は体重を減らすことではなく、体の脂肪を減らすことです。筋トレで筋肉が増えることによって基礎代謝量が上がります。基礎代謝量とは特に運動をしていなくても体が消費するエネルギー量のことで、1日の消費エネルギーの60~70%を占めます。それが上がるのは、普段の生活でエネルギーをたくさん使う“痩せやすく太りにくい体”になるということです。
 運動によるエネルギー消費だけで劇的に痩せることは難しく、ジョギングで消費するカロリーは1時間でお茶わんのご飯約1杯分、体脂肪は10グラム程度とされます。このため、長い目で見れば筋トレの方が効果的と言えるのです。
2019年7月1日掲載