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G20サミット、日本を議長国に初めて開催

2019.6.17 掲載
2019年6月28、29日の2日間、大阪で20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が開かれます。日本で開催されるのは初めてで、日本が議長国を務めます。世界の国内総生産(GDP)の80%以上を占める国々が集まって世界経済の安定成長について議論します。今回はG20サミットが生まれた経緯やどのような会議なのかなどについて解説します。

2.リーマン・ショックを契機にG20サミットを開催

2.リーマン・ショックを契機にG20サミットを開催
 なぜG7とG20のサミットがあるのでしょうか。サミットはもともと主要な先進国だけで年1回開かれてきました。1980年代にはG7のGDP合計は世界の7割近くを占めていましたが、その後ブラジルやロシア、インド、中国などの新興国が急速に経済成長を遂げて台頭。G7だけでは世界経済が直面する課題に対処しきれなくなりました。97年のタイの通貨急落がインドネシアや韓国などアジア各国に連鎖したアジア通貨危機をきっかけに99年、G20財務相・中央銀行総裁会議が始まり、以後毎年開催されています。2008年には米大手証券会社のリーマン・ブラザーズ破綻に端を発した金融危機への対応策を協議するためG20サミットが初めて開かれました。G20サミットは09年から定例化され、10年までは年に2回、11年以降は年1回開催されています。議題は金融危機対応にとどまらず、世界経済の不均衡是正や地球温暖化対策、途上国支援など幅を広げています。
2019年6月17日掲載