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新茶の季節到来、海外でも日本茶の消費拡大

2019.5.20 掲載
新茶の出回る季節がやってきました。新茶とはその年の最初に芽吹いた新芽を摘み取ってつくったお茶で一番茶とも呼ばれます。旬のものを愛する日本人は毎年、爽やかな季節に届く新茶を待ち望んできました。健康志向の高まりなどが追い風になり、日本茶の海外への輸出も増えています。今回は私たちの生活に深く根付く日本茶について解説します。

3.輸出が拡大、数量・金額とも過去最高に(1)

3.輸出が拡大、数量・金額とも過去最高に(1)
 近年、世界的な健康志向の高まりや訪日外国人(インバウンド)の増加で、日本茶が注目を集めています。13年に「和食」 がユネスコの無形文化遺産に登録されたことも追い風となりました。
 財務省の貿易統計によると、18年の緑茶の輸出量は5102トンで前年比10%増。輸出額は同7%増の153億円で、1988年の統計開始以降で、数量・金額ともに過去最高を記録しました。緑茶の輸出額はウイスキーの150億円、ビールの129億円を上回っています。輸出量のシェアは米国31.3%、台湾23.8%、ドイツ7.3%、シンガポール6.0%の順で、輸出額は米国がトップで44.4%、以下台湾9.2%、ドイツ9.1%、シンガポール6.0%と続きます。
2019年5月20日掲載