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米国の中間選挙について知る

2018.10.15 掲載
米国議会の中間選挙が2018年11月6日に実施されます。トランプ政権に対する米国民の評価が明らかになる選挙で、2年後の大統領選挙の行方を占う材料になります。今回は米中間選挙の仕組みやその意義、直近の選挙情勢、結果が政権に与える影響などについて解説します。

1.大統領の任期の中間に実施される議会選挙

1.大統領の任期の中間に実施される議会選挙
 米中間選挙は大統領選挙から2年後に実施される議会選挙で、4年ごとの大統領選の中間の年に実施されるためこう呼ばれます。
 米議会は上院と下院の2院制で、中間選挙では下院の全議席と上院の3分の1の議席が改選されます。下院は各選挙区から議員1人を選出する小選挙区制で、各州への議席の割り当ては10年ごとに実施される国勢調査に基づき決まります。上院議員は人口の多少に関係なく各州2人で、州は50あるので定数は100議席です。州知事などの地方選挙も中間選挙と併せて行われます。選挙の日は11月第1月曜日の翌日の火曜日と決まっており、18年は11月6日です。
 米国では共和党と民主党の2大政党制が確立しており、議員のほとんどは両党のどちらかに所属します。トランプ大統領は共和党出身です。中間選挙は現職大統領と与党の過去2年間の政治に対する信任投票の意味合いが強く、選挙結果から現政権がどれだけ有権者に支持されているかが分かります。2年後の大統領選の行方も見通す重要な選挙です。
2018年10月15日掲載