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米国の中間選挙について知る

2018.10.15 掲載
米国議会の中間選挙が2018年11月6日に実施されます。トランプ政権に対する米国民の評価が明らかになる選挙で、2年後の大統領選挙の行方を占う材料になります。今回は米中間選挙の仕組みやその意義、直近の選挙情勢、結果が政権に与える影響などについて解説します。

2.政権の政策に不満、与党が議席を減らす傾向

 過去の中間選挙の結果を見ると、大統領が所属する与党が議席を減らす傾向があります。大統領就任から2年がたち、大統領と与党の政策への国民の不満が出てきやすい時期だからです。2000年以降の中間選挙で上下両院とも与党が議席を増やしたのは、共和党のブッシュ(子)大統領の1期目の任期中に実施された02年だけです。同時テロ後のこの選挙で共和党は上下両院で多数を占めました。
 06年の中間選挙ではイラク政策の失敗などが響き、共和党は民主党に多数党の座を譲ります。民主党のオバマ大統領の任期中の10年の中間選挙では共和党が下院で多数を獲得。14年の中間選挙で再び共和党が両院で多数を占めて現在に至ります。
2018年10月15日掲載