ビジュアル・ニュース解説

相次ぐ異常気象と予報について知る

2018.10.1 掲載
2018年の夏は記録的な猛暑や豪雨、台風の度重なる上陸などに見舞われ、大きな被害が出ました。海外でも熱波や豪雨などによる被害が広がりました。世界的な異常気象は地球温暖化と関係があるとの指摘があります。今回は異常気象のあらましや気象庁による監視・予報体制と新たな取り組み、18年夏に国内で起きた災害などについて解説します。

4.18年は国内外で異常気象、地球温暖化の影響か(2)

4.18年は国内外で異常気象、地球温暖化の影響か(2)
 地球温暖化がさらに進めば、これまでの想定を超える異常気象が起きる可能性があります。18年9月に震度7の地震を観測した北海道厚真町では大規模な土砂崩れで多くの犠牲者を出しました。土砂崩れが起きた要因の一つとして、台風21号の影響などによる長雨で地盤が緩んでいた可能性が指摘されており、こうした複合災害の危険性も増すとみられます。
 気象庁は大雨や強風などによって災害が起きる可能性が高まった場合、防災気象情報を状況に合わせて段階的に発表します。数十年に一度のレベルの異常気象などによって甚大な被害が出る恐れがある場合は、迅速な避難など最大の警戒を呼びかける特別警報を発表します。西日本豪雨の際には11府県に大雨特別警報を発表。各自治体は住民に避難を指示しましたが、警報の意味を知らず、過小評価して逃げ遅れた例もみられました。政府や自治体の防災体制の一層の強化を待つだけでなく、私たち一人ひとりが防災への意識を高めることが大切です。
2018年10月1日掲載