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Wi-Fi、ブルートゥース、NFC ~近距離無線通信について知る

2018.7.2 掲載
ワイヤレスでインターネットへの接続やデジタル機器同士のデータ交換ができる近距離無線通信。規格の種類は多く、特性の違いから適した用途が異なります。今回は主にスマートフォン(スマホ)で使われる近距離無線通信規格であるWi-Fi(ワイファイ)、ブルートゥース、NFCの基本的な仕組みや用途について解説します。

3.ブルートゥース ~パソコンやスマホと近くの周辺機器を接続

3.ブルートゥース ~パソコンやスマホと近くの周辺機器を接続
 Wi-Fiが主にLAN接続に利用されるのに対して、近くにあるデジタル機器同士のデータ通信に使われるのがブルートゥースです。Wi-Fiより通信速度が遅く、通信距離は標準的な規格で10メートル程度と短いですが、消費電力が小さいので電池で駆動する小型の機器をつなぐのに適しています。
 かつてはケーブルでパソコンにつないだマウスやキーボードの接続にブルートゥースを活用することで、ケーブルを気にせず操作できるようになりました。最近はイヤホンやヘッドフォン、スピーカーなどのオーディオ機器もブルートゥースに対応した製品が増え、音楽などをワイヤレスで楽しめます。
 同様に近距離のデータ通信などに使用される赤外線通信は障害物で遮られると機能しませんが、ブルートゥースは10メートル以内なら障害物があっても通信ができます。国際規格なので対応機器のメーカーの違いを気にする必要はありません。ブルートゥースには多くのスマホやパソコンが対応しており、対応していなくてもUSBポートに差し込むアダプターを使えば通信ができます。
 ただし、使用する周波数帯が2.4ギガヘルツでWi-Fiと重なるため、Wi-Fiと同時に利用すると互いの電波が干渉し、通信の速度が落ちたり接続が切れたりすることがあるので注意が必要です。
2018年7月2日掲載