ビジュアル・ニュース解説

Wi-Fi、ブルートゥース、NFC ~近距離無線通信について知る

2018.7.2 掲載
ワイヤレスでインターネットへの接続やデジタル機器同士のデータ交換ができる近距離無線通信。規格の種類は多く、特性の違いから適した用途が異なります。今回は主にスマートフォン(スマホ)で使われる近距離無線通信規格であるWi-Fi(ワイファイ)、ブルートゥース、NFCの基本的な仕組みや用途について解説します。

2.Wi-Fi ~外出先でもネットを利用しやすく

2.Wi-Fi ~外出先でもネットを利用しやすく
 オフィスや住宅などの限られた範囲で、複数のパソコンやプリンターなどの周辺機器などを接続し、通信回線を通じてデータのやり取りをするネットワークをLAN(構内情報通信網)といいます。かつてはケーブルで機器同士をつなぐ有線LANが一般的でしたが、現在はワイヤレスで接続する無線LANが普及しています。Wi-Fiはこの無線LANの規格の一つです。通信距離は使用する機器や利用環境などによって変わりますが、障害物がない屋内であれば数十メートル離れても通信ができます。
 その通信方式は「IEEE802.11」という国際規格で定められています。ただ、当初は機器同士の相性などが原因でうまく接続できないことがありました。そこで1999年に発足した業界団体「WECA」(2002年に「Wi-Fiアライアンス」に名称変更)が、無線LAN製品同士が相互接続できるかの試験をし、その認定を取得した製品に「Wi-Fi」のロゴマーク使用を許可する事業を開始。家庭でも簡単に無線LANを構築できるようになりました。スマホやタブレットのほか、デジタルカメラやテレビ、ブルーレイ・ディスクレコーダー、ミニコンポ、ゲーム機など対応機器も増えており、利用範囲は多岐にわたります。
 最近は飲食店や商業施設、駅、空港などでWi-Fiを通じてネットに接続できる公衆無線LANサービスが普及し、外出先でネットを利用しやすくなっています。
2018年7月2日掲載