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自民党総裁選について知る

2018.6.18 掲載
自民党総裁選が2018年9月に予定されています。投票に参加できるのは党所属の国会議員と党員・党友だけですが、衆参両院の議席の過半数を占める自民党トップの選挙は事実上、次の首相を決めます。総裁選に複数の候補が立てば、地方票の重みが増す初めての選挙となります。今回は自民党総裁選の仕組みや歴史、次の総裁選の注目点について解説します。

4.勝敗を左右する地方票の重み増す(2)

 安倍首相は12年9月に2度目の自民党総裁に就任し、15年9月には無投票で再選されました。総裁の任期はこれまで連続2期6年まででしたが、17年3月の党大会で同3期9年に延長することが決まりました。18年9月の総裁選で安倍氏が3選されれば、任期は21年9月までとなります。
 次の総裁選には石破氏が出馬に意欲を示しており、岸田文雄政調会長や野田聖子総務相の出馬が取り沙汰されています。今回は地方票の重みがさらに増し、決選投票にも直接影響を与えます。地方票は世論と連動しやすく、国会議員も総裁が「選挙の顔」になることを意識して、世論や地方票の動向を探りながら投票する可能性があります。安倍政権の支持率は学校法人「森友学園」「加計学園」をめぐる問題などで低下しており、地方票の行方がこれまで以上に注目されそうです。
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