国内産業の保護・育成を目的に、関税や輸入量の一定以下の抑制などの障壁によって貿易を制限することを保護貿易といいます。多くの国が貿易に何らかの障壁を設けていますが、保護貿易が行き過ぎれば貿易が停滞して世界経済に悪影響を与えます。ときには世界平和をおびやかすこともあります。1930年代には世界恐慌をきっかけに、多くの国が競うように保護貿易政策に走りました。これが国家間の対立を激化させ、第2次世界大戦が起きる一因になりました。この反省から、各国は戦後、関税などの貿易障壁を最小限にする自由貿易を目指しました。