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高まるコーヒー人気~基礎と最新事情を知る

2018.5.21 掲載
国内のコーヒー消費量が増加傾向にあります。2016年まで4年連続で過去最高を更新し、17年も前年比微減となったものの高水準が続いています。コンビニエンスストアのいれたてコーヒー普及に加え、豆の品質や自家焙煎(ばいせん)、いれ方にこだわる「サードウエーブ(第3の波)コーヒー」の拡大などを背景にコーヒー市場が活気づき、大手カフェチェーンや関連メーカーは新たな商品やサービスを投入しています。今回はコーヒーの基礎知識や歴史、関連業界の動向について解説します。

5.コンビニコーヒーの登場とサードウエーブ到来で市場が活性化(2)

 高品質のコーヒーが手軽に味わえるようになり、味や香りにこだわる消費者が増えています。これを商機と捉え、関連メーカーやカフェチェーンなどが需要取り込みに力を入れています。タイガー魔法瓶は17年9月にコーヒーの抽出具合をきめ細かく調整できる高機能コーヒーメーカー「ACQ―X020」を発売。他の製品と比べ高価格にもかかわらず、売れ行きは好調です。サントリー食品インターナショナルは17年4月、缶コーヒーの「ボス」ブランドからペットボトル入りコーヒー「クラフトボス」を投入。容量が500ミリリットルと大きめでオフィスで少しずつ飲めることや、スタイリッシュなボトルデザインなどが若い世代や女性の支持を得て、17年の販売量は1000万ケースを超える大ヒットとなりました。
 このほか、食品メーカー各社は香りや鮮度が落ちにくい中容量のレギュラーコーヒーの新商品を次々と投入しているほか、大手カフェチェーンはコーヒーを1杯ずつ抽出するサードウエーブ型店舗の出店増に乗り出しています。
2018年5月21日掲載