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高まるコーヒー人気~基礎と最新事情を知る

2018.5.21 掲載
国内のコーヒー消費量が増加傾向にあります。2016年まで4年連続で過去最高を更新し、17年も前年比微減となったものの高水準が続いています。コンビニエンスストアのいれたてコーヒー普及に加え、豆の品質や自家焙煎(ばいせん)、いれ方にこだわる「サードウエーブ(第3の波)コーヒー」の拡大などを背景にコーヒー市場が活気づき、大手カフェチェーンや関連メーカーは新たな商品やサービスを投入しています。今回はコーヒーの基礎知識や歴史、関連業界の動向について解説します。

4.コンビニコーヒーの登場とサードウエーブ到来で市場が活性化(1)

4.コンビニコーヒーの登場とサードウエーブ到来で市場が活性化(1)
 世界のコーヒー消費量は新興国の経済成長に伴い増加傾向にあります。消費量が多いのは欧米諸国です。コーヒー輸入国・地域のうち、1人当たり消費量(2016年)の1位はノルウェーで、スイス、欧州連合(EU)、米国と続きます。日本は5位で世界有数のコーヒー消費国といえます。
 近年、日本のコーヒー市場はほぼ右肩上がりで拡大しています。1996年に約35万トンだった国内のコーヒー消費量は16年には約47万トンに増加し、17年も約46万トンと高水準が続いています。
 セブン-イレブン・ジャパンが13年に始めたいれたてコーヒーを100円で販売する「セブンカフェ」が大ヒットしたことで、他のコンビニ大手が追随したほか、ファストフード店やファミリーレストランなどもコーヒーに力を入れるようになりました。
 スターバックスに代表されるエスプレッソ主体のシアトル系コーヒーチェーン台頭に続き、00年代ごろから始まった品質を重視するサードウエーブコーヒーのブームも消費拡大を後押ししています。
2018年5月21日掲載