ビジュアル・ニュース解説

超高精細テレビ「4K」「8K」時代が幕開け

2017.12.4 掲載
解像度がそれぞれフルハイビジョンの4倍、16倍の超高精細テレビ技術「4K」「8K」。2018年12月からBS・CSで4Kの実用放送が始まります。これに先立ってテレビメーカー各社は4K対応テレビの販売に力を入れており、17年12月にはシャープが国内初の8K対応の液晶テレビを発売。総務省は東京五輪が開かれる2020年を目標に普及を目指しています。今回は4K・8Kテレビの特徴や放送業界・メーカーの動向、普及に向けた課題などについて解説します。

3.4Kテレビ、薄型テレビの国内出荷額の6割超す

3.4Kテレビ、薄型テレビの国内出荷額の6割超す
 実用放送の開始を控え、メーカー各社はすでに4K・8Kテレビの開発・販売に力を入れています。4Kテレビは東芝が11年末に世界で初めて発売し、ソニーやシャープなどが追随。さらに中国・韓国勢も参入したため、価格競争が一気に激化しました。
 4Kテレビの価格は国内で発売当初、100万円前後でしたが、その後は下がり、現在の店頭価格は15万円前後が中心です。電子情報技術産業協会(JEITA)の調査によると、17年6月の4Kテレビの国内出荷額は261億円で、薄型テレビ全体に占める割合は13年7月の4Kテレビの統計開始以来、最高の68.9%に達しました。薄型テレビ市場は伸び悩んでいるものの、4Kテレビが占める割合は着実に伸びています。
 シャープは17年10月、世界初の8K液晶テレビを中国で発売し、話題を集めました。日本でも同年12月に販売を始めました。他社が4Kテレビや有機ELテレビに注力する中、独自の8K液晶テレビで先行して新市場を開拓する考えです。
2017年12月4日掲載