ビジュアル・ニュース解説

もうひとつの地球を探せ~太陽系外惑星について知る

2017.8.7 掲載
太陽のまわりを地球などの惑星が回っていますが、惑星には太陽以外の恒星のまわりを回る太陽系外惑星もあります。その中には大きさや重さなどが地球とよく似た惑星があり、2017年2月には米航空宇宙局(NASA)が地球とおなじくらいの大きさの7つの太陽系外惑星を発見。その一部に生命に欠かせない水が存在する可能性があり、地球外の生命が見つかるかもしれないとの期待が高まっています。今回は太陽とその周囲を回る天体からなる太陽系の基礎知識や、太陽系外惑星の観測の経緯、NASAによる観測結果とその意義について解説します。

1.太陽のまわりを回る惑星などからなる太陽系(1)

1.太陽のまわりを回る惑星などからなる太陽系(1)
 宇宙空間にある天体には、非常に高い温度で自ら光を放つ恒星、恒星の重力によりそのまわりを回る惑星、惑星の重力によりそのまわりを回る衛星などがあります。恒星を中心にして惑星や衛星などが回る構造を惑星系といい、地球がある太陽系もその1つです。太陽系には恒星の太陽を中心とするほぼ同一の軌道面に水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の8つの惑星があり、このほか小惑星や彗星(すいせい)などの小天体が含まれます。
 太陽から一番遠い惑星である海王星までの平均距離は約45億キロメートル。太陽から地球までの約30倍です。海王星の軌道の外側の「エッジワース・カイパーベルト」と呼ばれる領域には、準惑星の冥王星や多数の小惑星があることが確認されています。
2017年8月7日掲載