一方、欧米各国や日本の人口は減少傾向にあります。人口の増減を左右するのが合計特殊出生率です。これは1人の女性が生涯のうちに産む子どもの数の平均値です。日本の人口を維持するために必要な出生率は2.07とされます。つまり、死亡による自然減などを踏まえると、100組の夫婦から207人の子どもが生まれれば人口は変わらないことになります。15年の出生率は1.45で2年ぶりに上昇したものの2.07を40年以上下回り続けており、人口は減少しています。総務省の住民基本台帳に基づく16年1月1日時点の人口動態調査によると、国内に住む日本人の人口は前年から約27万人減の1億2589万1742人で、7年連続減少しました。
先進国では出生率の低下と平均寿命の伸びにより、人口に占める子どもの数が減って65歳以上の高齢者の割合が増える少子高齢化が顕著です。なかでも日本は少子高齢化が急速に進行。総務省の人口推計によると、16年9月時点の65歳以上の人口は前年比73万人増の3461万人で、総人口に占める割合は27.3%に上り、人数・割合とも過去最高を更新しました。