メルシャンによると、14年に輸入されたワインは約2900万ケースに上るのに対し、国産は約1300万ケース。このうち日本ワインに当たるのは95万ケースで、まだ全体の約2%にすぎません。日本ワインが世界の幅広い層に飲まれるようになるには、品質の向上だけでなく量の確保が欠かせません。
日本ワインの生産を拡大するためには、まずブドウの生産量を増やす必要があります。国内のブドウ生産量を増やすため、メルシャンは27年までに60ヘクタールを開墾して栽培地を増やす計画のほか、サントリーワインインターナショナルは気象や木の水分量などのビッグデータを活用して栽培法を変えて生産性の向上を目指しています。世界の5大ウイスキー産地のひとつに数えられる「ジャパニーズ・ウイスキー」のように、日本ワインが世界に羽ばたくためには業界の積極的な取り組みが期待されます。