ビジュアル・ニュース解説

台風発生の仕組みや防災対策を知る

2016.9.5 掲載
主に夏の終わりから秋にかけて日本にやってくる台風。大型の台風が上陸すると、強風や大雨によって洪水や土砂災害などが起き、時には私たちの命や社会生活を脅かします。今回は台風発生の仕組みや台風がもたらす被害、政府・自治体の対策、身を守るための心構えなどについて解説します。

6.防災情報に基づく各々の行動が重要に

6.防災情報に基づく各々の行動が重要に
 台風の被害から身を守るためには、国や自治体の公的な対策に加え、早めに避難したり、災害時の非常持ち出し袋をあらかじめ用意したりするなど、一人一人の防災行動が重要です。
 それに役立つのが気象庁が発表する「防災気象情報」です。災害が発生する恐れのあるときには「注意報」、重大な災害が起こる恐れのあるときは「警報」、重大な災害の危険性が著しく大きいときは「特別警報」を出し、注意や警戒を呼びかけています。これらは市町村ごとに発表され、市町村は警報などが出た場合、必要に応じて住民に対して避難準備情報や避難勧告、避難指示を発令します。
 気象庁は警報や注意報に先立ち、台風の実況と、進路予想などの予報も提供しています。台風の勢力は風速(10分間平均)をもとに「大きさ」と「強さ」で表されます。大きさは「強風域」(平均風速が毎秒15メートル以上の風が吹いているか、吹く可能性がある範囲)の半径を、強さは最大風速(10分間の平均風速の最大値)が基準で、これらを組み合わせて「大型で強い台風」のように発表します。
 台風が接近したら、テレビやラジオ、気象庁のホームページなどで最新情報を入手し、注意報や警報を参考に早めに防災行動を取ることが必要です。

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