花火は火薬を燃やして爆発させることで光や音、煙を出します。鑑賞や遊びのほか、通信などにも用いられます。法律上は「煙火(えんか)」と「がん具煙火」に分けられ、打ち上げ花火などを指す煙火は専門の資格を持つ者しか取り扱うことができません。がん具煙火は一般家庭などで楽しむもので「おもちゃ花火」とも呼ばれます。
花火の重要な要素である色は、火薬に配合される金属元素によって決まります。一部の金属は加熱すると特有の色を出す性質があり、その色は元素ごとに違います。これを金属の「炎色(えんしょく)反応」といいます。燃やすとリチウムは赤色、ナトリウムは黄色、カルシウムはだいだい色の炎を出します。花火に使うのは、深い赤を出すストロンチウム、青緑の銅、黄のナトリウム、黄緑のバリウムなどです。これらは価格が比較的安くて入手しやすく、うまく組み合わせればピンクや水色など多彩な色を出せます。