ビジュアル・ニュース解説

給与明細の中身と読み方を知る

2016.4.18 掲載
今春、社会人の仲間入りをした皆さんは初めての給料日を心待ちにしていることでしょう。給与明細には基本給や諸手当の金額だけでなく、社会保険料や税金の負担額など大事なことが記載されており、社会保障制度や課税の仕組みを知るきっかけとなります。今回は給与明細の読み方について解説します。

5.給与から差し引かれるお金~税金(2)

5.給与から差し引かれるお金~税金(2)
 所得税は1月から12月までの1年間の所得に対して課されます。収入の総額から所得控除(子どもを扶養、生命保険に加入、一定額以上の医療費を負担などの場合に、その事情を加味して支払った金額を収入額から差し引くもの)分を差し引いた額が課税対象です。
 ただ、毎月の天引き額は所得控除などを反映していない仮の金額です。このため、毎年12月の給与支払いの際に、所得控除などを加味した正しい納税額を基に、天引き額が多すぎた場合はその分を従業員に戻し(還付)、少なければ追加で徴収します。この事務手続きを「年末調整」といいます。
 一方、住民税は前年の所得額に基づいて決まり、前年に所得がない新入社員には住民税はかかりません。
2016年4月18日掲載