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米大統領選挙について知る

2016.1.18 掲載
2016年11月8日投開票の米国大統領選挙に向けて2月1日から、州ごとに民主、共和両党の候補指名を争う予備選挙が始まります。米国の指導者選びは世界の政治や経済に大きな影響を与えるため、選挙戦の行方を世界中が注目しています。今回は米大統領選について解説します。

3.選挙人の過半数を獲得した候補が大統領に(2)

3.選挙人の過半数を獲得した候補が大統領に(2)
 北東部や西海岸は伝統的に民主党の地盤で、この地域の州は党のイメージカラーから「ブルー・ステーツ」と呼ばれます。一方、中西部や南部は共和党の支持者が多いため、この地域にある州は「レッド・ステーツ」といいます。ブルー・ステーツやレッド・ステーツは投票前に勝敗がある程度予測できます。ニューヨーク州(選挙人29人)では民主党候補が1988年以来、オクラホマ州(同7人)やカンザス州(同6人)では共和党候補が68年以来、勝利し続けています。
 一方、選挙のたびに勝利する政党が変わる州は「スイング・ステーツ(揺れる州)」と呼ばれます。このスイング・ステーツでの勝敗が当落を左右するため、これまでこれらの州で両党候補の激戦が繰り広げられてきました。2012年の大統領選で民主党候補のオバマ氏が獲得したフロリダ州(同29人)、オハイオ州(同18人)、バージニア州(同13人)などの選挙人の数が多いスイング・ステーツをどちらの党の候補が獲得できるかが、今回の大統領選の勝敗のカギを握りそうです。
2016年1月18日掲載