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ウイスキー再び人気~その背景と最新事情を知る

2015.2.16 掲載
高度経済成長期にブームとなり、年配の男性向けのお酒とのイメージが強かったウイスキー。メーカーが新たに提案したウイスキーを炭酸水で割る「ハイボール」が若者の間で広がり、再びブームとなっています。国産ウイスキーの先駆者夫妻を取り上げたテレビドラマの放映もウイスキーへの関心を高めています。今回はウイスキーの基礎知識と国産ウイスキーの歴史、ブーム再燃の背景、国内メーカーの関連動向などについて解説します。

5.ハイボールブーム再来で市場が拡大、ドラマ人気も追い風に(2)

5.ハイボールブーム再来で市場が拡大、ドラマ人気も追い風に(2)
 足元のウイスキー消費が盛り上がっていますが、中長期的には高齢化や人口減少で国内市場の縮小は避けられません。このためウイスキーメーカーは成長の機会を海外に求めようとしています。
 サントリーホールディングス(HD)は14年1月、「ジムビーム」など世界的なウイスキーブランドを持つ米蒸留酒最大手のビームを買収すると発表。この買収によりサントリーHDは蒸留酒で世界10位から3位に浮上しました。日本のウイスキーの品質は海外でも評価が高いですが、世界の消費者にはあまり知られていないのが実状です。サントリーはビームの世界120カ国・地域に広がる販路とブランド力を活用し、自社のウイスキーを世界市場に浸透させたい考えです。ニッカウヰスキーも欧米を重要市場と位置づけて年々輸出を拡大しており、アジアでの本格的展開も視野に入れています。
 国内でのブームの勢いを生かし、ジャパニーズ・ウイスキーがさらに飛躍できるか正念場を迎えています。
2015年2月16日掲載