植物工場は野菜や果物の生育に必要な温度、光、二酸化炭素、養分、水分などの環境条件を、IT(情報技術)などを活用した自動制御装置で最適な状態に保ち、野菜などを計画的に栽培する施設です。野菜工場とも呼ばれます。そのほとんどは土を使わず、水に肥料を溶かした培養液によって作物を育てる水耕栽培です。太陽光を利用せず蛍光灯やナトリウムランプ、発光ダイオード(LED)などの人工光だけで栽培する「完全人工光型」と、太陽光と人工光を併用する「太陽光利用型(太陽光併用型)」の2種類があります。
生育環境が外部と遮断されており、季節や天候の変化に左右されず、害虫や病原菌の被害を受けにくいため、1年を通して効率よく安定した生産ができます。植物工場で栽培された野菜はほぼ無菌状態で農薬を使わずに栽培されるので、洗わなくてもそのまま食べられます。鮮度が長く保たれ、ビタミンやミネラルなどの含有量が高いうえ、品質や価格が安定していることも特長です。