ビジュアル・ニュース解説

ペットビジネスの最新事情を知る

2014.10.20 掲載
いまや市場規模が1兆4000億円を超えるまでに成長したペット関連ビジネス。ペットを家族の一員とする考え方が定着し、一緒に楽しむレジャーや旅行プラン、ペット向けの保険や葬儀など、関連サービスは多様化しています。最近はペットの高齢化が進んでおり、企業はそれに伴う新たな需要を取り込むために商品開発や売り場作りなどを急いでいます。今回はペットビジネス拡大の経緯や関連業界の最新動向などについて解説します。

4. 今後のキーワードは「高齢化」(1)

4. 今後のキーワードは「高齢化」(1)
 ここ数年、国内のペット(犬・猫)の飼育数は頭打ちとなっていますが、関連する需要の細分化が進んで1匹あたりの支出は増加傾向にあります。ペットビジネスの需要は今後も堅調に推移するとみられます。
 これからのペットビジネスのキーワードは「高齢化」です。ペットフード協会によると、13年度のペットの平均寿命は犬が14.19歳、猫が15.01歳で、人間の年齢に換算すると、犬は小型なら72歳、大型なら93歳、猫は76歳にあたります。平均寿命は年々延びており、高齢のペットが今後増える見通しです。同協会によると、犬を飼っている人の割合は50歳代で20%、60歳代で16%に上り、高齢になった飼い主がペットの世話をできなくなる例も増えています。高齢化の進行は飼い主とペットの両方に及んでおり、関連企業は新たな需要への対応を急いでいます。
2014年10月20日掲載