ビジュアル・ニュース解説

ペットビジネスの最新事情を知る

2014.10.20 掲載
いまや市場規模が1兆4000億円を超えるまでに成長したペット関連ビジネス。ペットを家族の一員とする考え方が定着し、一緒に楽しむレジャーや旅行プラン、ペット向けの保険や葬儀など、関連サービスは多様化しています。最近はペットの高齢化が進んでおり、企業はそれに伴う新たな需要を取り込むために商品開発や売り場作りなどを急いでいます。今回はペットビジネス拡大の経緯や関連業界の最新動向などについて解説します。

2. ペットの家族化で市場が拡大(2)

2. ペットの家族化で市場が拡大(2)
 市場拡大の背景にはペットに対する飼い主の考え方の変化があります。犬や猫はかつて、防犯やネズミの駆除など人間の生活に利用したり、飼育を楽しんだりするための家畜でした。雑種をもらって育てるのが一般的で、餌も残飯などで、飼うのにそれほどお金はかかりませんでした。しかし、一人暮らしや高齢世帯の増加、少子化の進行などの社会の変化に伴い、犬や猫などのペットは飼い主にとって家族同然の存在の「コンパニオンアニマル(伴侶動物)」となりました。家族の一員ととらえる考え方が浸透するにつれ、飼い主はペットにお金や手間をかけるようになり、関連ビジネスのすそ野は着実に広がっています。
2014年10月20日掲載