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「格安スマホ」ってどんなもの? なぜ安いの?

2014.10.6 掲載
従来の半額以下の料金で利用できる「格安スマートフォン(スマホ)」が人気です。大手小売りなどの事業参入が相次ぎ、シニア層や女性などに利用者のすそ野が拡大しています。政府も普及を後押ししており、存在感の高まりで、携帯大手も対応に動き出しました。今回は格安スマホの料金の安い理由や登場の背景、業界動向などについて解説します。

1. 安価な端末とMVNOの活用で「格安」実現

1. 安価な端末とMVNOの活用で「格安」実現
 一般的なスマホの使用料金は月額7000円前後ですが、格安スマホはその半額以下で利用できます。国内では2010年ごろに登場し、現在は通信会社だけでなくスーパーや家電量販店など様々な業態が提供しています。
 安さの秘密は2つあります。1つは使用する端末価格の安さです。携帯大手が扱うスマホは有力メーカーの高級品が多いのに対し、格安スマホの端末は中堅メーカーやベンチャー企業の安い機種が中心です。もう1つは仮想移動体通信事業者(MVNO)と呼ばれる通信会社のサービスを活用していることです。MVNOはNTTドコモなど携帯大手から通信回線を借り、独自の通信サービスを提供しています。基地局や光回線などの通信設備を持たないため、割安な料金で通信サービスを提供できます。
 ただ、格安スマホは料金が安い代わりに、通信できるデータ容量や速度は大手と比べると見劣りします。通信できるデータ量の上限は大手の7分の1の月1ギガ(ギガは10億)バイトが主流です。
2014年10月6日掲載