近年、国内のコーヒー市場が再び活気づいています。きっかけとなったのはコンビニのいれたてコーヒー販売です。2013年にセブン-イレブン・ジャパンがいれたてコーヒーを100円で販売する「セブンカフェ」を開始。初年度に4億5000万杯を販売する大ヒットとなりました。他のコンビニ大手も追随し、いまやコンビニコーヒーはコーヒー市場の一大勢力となっています。
これに対抗して、コンビニより先にコーヒーを販売してきたファストフードやカフェチェーン各社は巻き返しを図っています。その一つが専門性の訴求です。ハンバーガー店「フレッシュネスバーガー」を展開するフレッシュネスは、木目調の内装の店内にデザイン性の高いテーブルや椅子を配置し、豆を独自にブレンドしたこだわりのコーヒーを提供する、カフェの雰囲気を取り入れた新店舗を展開しています。日本マクドナルドホールディングスも専任バリスタが本格コーヒーを提供する店内カフェ「マックカフェ バイ バリスタ」を増やしています。このほか、ファミリーレストランは豆やブレンドにこだわった本格コーヒーに力を入れており、食品スーパーはコーヒーマシンを積極的に導入しています。
国内コーヒー市場の活況はコーヒー豆の輸入量にも表れており、2013年の輸入量は前年比2割増と大幅に伸びました。