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サードウエーブ・コーヒーって何?~カフェビジネスの最新動向を知る

2014.9.1 掲載
手軽にいれたての味が楽しめるコンビニエンスストアのコーヒーの台頭で、コーヒー市場が活気づいています。ファストフード店やファミリーレストラン、スーパーなどコンビニ以外の小売りや外食もいれたてコーヒーの販売を強化しており、低価格で本格コーヒーを楽しめる環境が急速に整いました。コーヒー豆の品種や産地にこだわる「サードウエーブ(第3の波)」と呼ばれる新しいトレンドも生まれ、外食各社の参入が相次いでいます。今回はこれまでの国内カフェ市場の変遷やサードウエーブ・コーヒーをめぐる業界の動向などについて解説します。

3. コンビニコーヒーの台頭でコーヒー市場に再び活況

3. コンビニコーヒーの台頭でコーヒー市場に再び活況
 近年、国内のコーヒー市場が再び活気づいています。きっかけとなったのはコンビニのいれたてコーヒー販売です。2013年にセブン-イレブン・ジャパンがいれたてコーヒーを100円で販売する「セブンカフェ」を開始。初年度に4億5000万杯を販売する大ヒットとなりました。他のコンビニ大手も追随し、いまやコンビニコーヒーはコーヒー市場の一大勢力となっています。
 これに対抗して、コンビニより先にコーヒーを販売してきたファストフードやカフェチェーン各社は巻き返しを図っています。その一つが専門性の訴求です。ハンバーガー店「フレッシュネスバーガー」を展開するフレッシュネスは、木目調の内装の店内にデザイン性の高いテーブルや椅子を配置し、豆を独自にブレンドしたこだわりのコーヒーを提供する、カフェの雰囲気を取り入れた新店舗を展開しています。日本マクドナルドホールディングスも専任バリスタが本格コーヒーを提供する店内カフェ「マックカフェ バイ バリスタ」を増やしています。このほか、ファミリーレストランは豆やブレンドにこだわった本格コーヒーに力を入れており、食品スーパーはコーヒーマシンを積極的に導入しています。
 国内コーヒー市場の活況はコーヒー豆の輸入量にも表れており、2013年の輸入量は前年比2割増と大幅に伸びました。
2014年9月1日掲載