ビジュアル・ニュース解説

サードウエーブ・コーヒーって何?~カフェビジネスの最新動向を知る

2014.9.1 掲載
手軽にいれたての味が楽しめるコンビニエンスストアのコーヒーの台頭で、コーヒー市場が活気づいています。ファストフード店やファミリーレストラン、スーパーなどコンビニ以外の小売りや外食もいれたてコーヒーの販売を強化しており、低価格で本格コーヒーを楽しめる環境が急速に整いました。コーヒー豆の品種や産地にこだわる「サードウエーブ(第3の波)」と呼ばれる新しいトレンドも生まれ、外食各社の参入が相次いでいます。今回はこれまでの国内カフェ市場の変遷やサードウエーブ・コーヒーをめぐる業界の動向などについて解説します。

1. セルフ式カフェチェーンの拡大でカフェブームに(1)

1. セルフ式カフェチェーンの拡大でカフェブームに(1)
 カフェのサービスには客がレジで注文して提供されたコーヒーなどを自分で席まで持っていく「セルフサービス式」と、店員が席で注文を聞いて配膳をおこなう「フルサービス式」があります。戦後のカフェの多くは個人経営のフルサービス式喫茶店でした。1980年代にドトールコーヒーをはじめとするセルフサービス式のカフェチェーンが登場し、低価格の商品や効率のよい運営を武器に急速に台頭しました。このあおりを受け、個人経営の喫茶店は81年の約15万5000店をピークに減少し続けており、現在のカフェ市場の中心はセルフサービス式のカフェチェーンとなっています。
2014年9月1日掲載