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「ヒッグス粒子」理論にノーベル物理学賞~素粒子研究の基礎を知る

2013.12.2 掲載
万物の質量(重さ)の起源とされ、「神の粒子」とも呼ばれる素粒子「ヒッグス粒子」。2012年7月にその存在が実験で確認され、13年のノーベル物理学賞はヒッグス粒子の存在を提唱した英国とベルギーの研究者2人に授与されました。物理学の基礎理論に関わるヒッグス粒子の発見により、宇宙の謎を解き明かす研究が加速しそうです。今回は素粒子の基礎知識やヒッグス粒子の役割、素粒子研究への日本の貢献、研究の今後の焦点などについて解説します。

6. 「宇宙の謎」に迫る新理論にも期待

 ヒッグス粒子の発見は、宇宙がどんな素粒子で構成され、どのような力が働いているかという現代物理学最大の疑問の解明に向けて大きく前進したといえます。しかし、宇宙全体を構成する物質やエネルギーのうち、現在わかっていのは5%に過ぎず、残る95%は正体不明の「暗黒物質」や「暗黒エネルギー」です。
 こうした宇宙の謎に迫るため、LHCの次の巨大加速器を建設する構想も進行中で、その候補地として日本が有力視されています。今後もますます日本の技術が求められそうです。ヒッグス粒子の発見は、私たちの生活に直接影響を与えるわけではありませんが、宇宙の誕生や進化の謎に関する研究がさらに進むことが期待できそうです。
2013年12月2日掲載