こうしたなかで2009年5月、医薬品・健康食品のネット通販会社のケンコーコムとウェルネットの2社が国を相手取り、省令の無効を求めて訴訟を起こしました。一審の東京地裁は訴えを退けましたが、二審の東京高裁は逆転判決を下しました。国は上告したものの、13年1月、最高裁は東京高裁の判決を支持して上告を棄却。これにより2社の勝訴が確定し、1、2類のネット販売は事実上の解禁となりました。
ケンコーコムとウェルネットは自社サイトで1、2類の販売を即日再開。そのほかの小売りやネット企業の間でも医薬品のネット通販事業への参入意欲が高まっています。大衆薬の市場規模は年6000億円で横ばいが続いていますが、ネットに販路が広がることで今後の市場拡大が見込まれています。