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海賊版サイト

2023.3.28(火) 掲載
作品の違法公開で収益
 漫画や映画、アニメなどのコンテンツを著作者や出版社の許可を得ず、インターネット上で不正に公開しているウェブサイト。「無料」や「見放題」とうたって閲覧者を増やし、サイトに掲載した広告で収益を稼ぐケースが多い。出版社などでつくる一般社団法人ABJ(東京)によると、2022年に海賊版サイトによって漫画作品などがただ読みされた被害は約5069億円分に上る。
 主に海外のサーバーや配信事業者が使われ、サイト運営者の特定は難しいとされる。集英社が運営者につながる情報を米グーグルなどに開示請求するなど、出版業界の自助努力で摘発やサイト閉鎖につながったケースがある。
 著作権侵害の手口は多様化している。海賊版サイトへと誘導する「リーチサイト」や映画作品を10分ほどに編集した動画を公開する「ファスト映画」も問題視されている。政府が著作権法を改正して規制の対象を広げ、ヤフーが悪質なサイトを自社のウェブ検索サービスで表示されないようにするなど官民で対策を急ぐ。