新着!きょうのことば

特別会計

2022.12.1(木) 掲載
省庁、資金ため込む傾向
 国による特定の事業や資金を一般会計と区別して管理する会計。現在は国の借金管理や地震の再保険などを手掛ける13特会26勘定がある。2021年度の単純合算した歳出総額は決算ベースで441兆円だった。歳入は保険料や手数料、借入金に加え、一般会計からの繰り入れもある。
 特会は資金の流れが複雑で、管理する省庁が資金をため込みがちだと指摘される。03年の国会で当時の塩川正十郎財務相が「母屋ではおかゆを食ってけちけち節約しておるのに、離れ座敷で子供がすき焼きを食っておる」と、歳出削減を進める一般会計と比べ、改革を求めた。07年施行の特別会計法で統廃合が進み、14年には必要以上の資産を持たない基本理念を掲げた改正特会法が施行された。
 決算で必要なかったとされる「不用額」も高水準だ。予備費がない国債整理基金と国有林野事業債務管理の2特会を除いた11特会でみると、14~21年度は7.5兆~15兆円。不用率は3.6~6.9%で、平均で一般会計の3倍に達する。多額の不用額計上を繰り返すと予算の硬直化を招く。