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骨太の方針

2022.6.8(水) 掲載
政権の重要政策、方向示す
 正式名称は「経済財政運営と改革の基本方針」で、骨太の方針は通称。政権として力を注ぐ課題や政策の方向を示し、年末にかけての予算編成の土台にもなる。首相が議長の経済財政諮問会議で策定作業を進め、毎年6月ごろに閣議決定する。
 「骨太」の呼び名は2001年に諮問会議ができた当時の宮沢喜一財務相が「予算は財務省に任せて骨太の議論をしていただければ」という趣旨の発言をしたのがきっかけ。当時の小泉純一郎政権は郵政民営化や不良債権処理、国と地方の税財政改革などの看板政策を進める原動力とした。
 予算を確保したい各省庁や与党と歳出を抑えたい財務省などとの間で文言を巡って調整が難航することも多い。重要な改革テーマに的を絞りきれず、総花的になりがちとの批判もある。岸田文雄政権の「新しい資本主義実現会議」のように、諮問会議とは別に成長戦略を議論する会議体が存在することもある。議論の結果は原則、骨太の方針に反映・集約する。